そもそも人間は管理されるのが嫌いな生き物である。でも、レット・イット・ビーとかケ・セラ・セラといっていると、エントロピーは増加する宿命にあるから、一向に家はできあがらない。
そこで何とかそんな悩みに応えてくれるのが、工程管理ソフトと呼ばれるものだ。でも管理という言葉からは、クライアントと業者、工務店と大工、あなた管理
する人、わたし管理される人・・・・・・などという構図が想像されて余り愉快ではない。
セルフビルドの場合も、どうしたって専門家の手を借りなければなら
ない部分があるのだから、その人たちと仕事をうまく進めるためのツールと考えたらどうだろうか。例えば、外壁を塗ろうと思ったら、もう足場が無くて大変、
シンクを設置しにきたけど、配管がまだだった、施主の工事が長引いて次の工事にすすめない・・・・・・こんなことを防ぐためのツールだ。普通は工務店の現
場監督がするのだろうが、セルフビルドの場合は、施主工事とプロの工事とのすりあわせがより重要となるから、お互いに情報を共有することが必要となる・・・・・・こうみてくると、セルフビルドというのは、大金をはたいて施主様としていばっているのではなく、設計者、工務店のみなさんとも責任を分担する、ある意味ではking of hobbyというか、非常に崇高な行為だと思いませんか。
さて、この手のソフトとしては、そのむかしMacにはMacProjectというのがあったが、今はHyper
cardと同じようにどこかに消えてしまった。 Winの人たちは、office
projectというのを愛用しているようだが、ビル・ゲイツの奴隷にはなりたくないので余り使いたくない。
というわけで、WinでもMacでも使えてコラボレーションができるソフトはないものだろうかと探したら、Gantt
projectというソフトがあった(そうそう、よく見るあの工程表の図はガント・チャートというのだそうだ)。オープン・ソースのソフトウエアで勿論タ
ダ。javaで書かれたソフトなので、Win Mac
Linux/Unixとosの壁を越えて使うことができる。工務店の人はWinを使っている人が多いので、情報を共有するにはよいのではないだろうか。お
まけにビルの奴隷にならずに、office projectのファイルを開くこともできる。何だかgoogle
documentのようなコンセプトのソフトなのだ。