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木のベランダを考える

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久し振りに東京の自宅の外壁のオイルステインを塗り替えた。その時に西側にある布団干し用のミニベランダ(矢印)が相当まずい状態なのを発見した。

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え〜写真は完全なbeforeの状態を取り忘れて、向かって左側の床の一部、垂直の柱、水平の手すりの部分を取り外してしまった状態だ。
これで自宅にあったベランダは南側、北側、西側すべて腐ってしまったことになる。

 

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根太が4x8くらいの太いものを使っていて、一人で一遍にとりはずすのは難しいので、ロープでカットする部分を支えておいて、電動チェーンソーで少しづつ切り離していった。
隣の駐車場と接しているので、こんなものが落っこちたら、喜ぶのは隣の住人だけだ。

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思っていたより深刻で、白い腐朽菌のようなものも見える。

 

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全体像が分かりにくいので、南のベランダに、カットしたパーツを復元してみた。
実際は向かって右隅から柱が立ち上がり、床と平衡に4x4の手すりがついている。

 

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外側からみた分にはそれほど痛んでいるようには見えない。


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でも、表面の床板を剥がしてひっくり返して置いてみると、木と木が接触していた部分の根太部分の損傷が特にひどいことが分かる。
自分で設計したら、根太と接する面積が大きくなるような方向には、絶対に床板を張らないが、これがプロの設計・施工によるものだから、何とも情けない。

 

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一番損傷のはげしい右端の部分は、矢印のところからホゾ組みで柱が立ち上がっていたところだ。デッキやベランダでホゾ組みというのは御法度である。

 

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木の腐朽の3要素は、水、酸素、腐朽菌だとよく本にかいてあるが、やはり水という要素が一番ファクターとして大きいと思う。木の接触面で水が滞留するところが、一番腐りかたがひどい。
プロが設計・施工したにもかかわらず、3つのベランダがどれも同じ要素で腐ってしまったというのは、私は設計・施工が全然水勾配などを考慮していないと思うのだが、施工9年でこの程度というのは当たり前なのだろうか。

最後に、木のベランダいや木の家を長持ちさせる3要素というのを考えてみた。
1.正しい設計
2.的確な施工
3.施主の財力
我が家に関しては、1.設計はOM研究所だが自然エネルギー研究所と名前だけ変えて残っているだけで、設計をやっていた連中は離散状態。2.施工は設計者おすすめのマツモト建設。これが一方的に廃業宣言。もはや宮脇檀いうところの「ようがす旦那」といってやってくれる大工はいない。3.施主の財力は「金はいくらかかってもいいから、やってみなはれ」と言ってみたいところだが・・・・・・

さーて、困った。

 

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2010年08月20日 11:55に投稿されたエントリーのページです。

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