以前、アメリカのホモ・ファーベルを紹介したが、私の山荘のそばにもホモ・ファーベルと呼べる人がいるので紹介しよう。
いつも薪割りでお世話になっているのだが、彼が自作するのは薪割り機だけではない。家も農業用の機械もあらゆるものをいとも簡単に作ってしまうのだ。友人の動物カメラマン飯島正広氏のネズミだかモグラだかの撮影用水槽も彼が作ってくれた。
今回は夏にしか見たことがなかった自作のストーブ?というか暖炉を見たくて、秋山さん以下佐賀井氏・大川氏・saikoro氏とともに大挙押しかけてしまった。
彼は溶接が得意なので、このストーブもエントツも鉄板を溶接して作ってしまった。さらに驚くべきことには、このストーブの周りには銅管を回してその中に不凍液を入れ、これを床下に銅管を配管して床下暖房までおこなっているのだ。
炎の形が美しいですね。みんなデジカメを持ち出し夢中に撮影中だ。ストーブ以外にも面白いモノを沢山見せてもらった。
その昔、学生時代に化学工学の演習で電気溶接というのがあったが、ハンダ付けと違って溶接はそう簡単ではない。第一あの目を保護するサングラスは真っ暗で、電気の火花を飛ばすまで何も見えないのだ。溶接棒はすぐ溶接するモノに引っ付いてしまうし、一度引っ付いてしまうと酸化して、その部分をグラインダーで磨かないと溶接できない……などなど惨憺たるものであった。
でも、溶接ができると作る物の幅がひろがりますね。
コメント (2)
その節は、ご案内いただきありがとうございました。
おっしゃるように、木工以外に鉄工も出来ちゃうと、セルフビルドの幅が広がりますですね。
彼の製作した暖炉がどういう寸法なのか分かりませんでしたが、奥村の「暖炉づくりハンドブック」のそのあたりの頁をコピーしてお送りしたいと考えています。
投稿者: AKi | 2011年01月13日 13:12
日時: 2011年01月13日 13:12
akiさま
Sh氏にいろいろお送りいただきありがとうございます。
以前、Sh氏に「中国製の薪割り機は頭の楔部分がよく壊れるそうだけど、自作の薪割り機はどうなの」と聞いたことがありました。
すると、「うちのも取れることがあるけど、そうしたら又溶接すればいいさね」と平然とした答えが帰ってきました。
彼らにとっては機械というものは壊れるのが常だという考えがあって、だから農業用のトラクターなども常にバックアップ用にもう1台用意してあるわけです。
我々はいつの頃からか、機械は完璧でなくてはならないという考えに支配され、メインテナンスというシステムが崩壊してしまったようです。
昔はラジオやテレビもよく壊れたし、それを街の電気屋さんがちゃんと直していたんですね。いまでは、直すよりも買ったほうが安いし、直す技術もなくなって行き着く先はゴミの山です。
家に関しても、まあ、人間が作ったものですから、何か問題が起きて当たり前と考えていれば、心安らかに過ごせるのだなと思っているところです。
ただし、Sh氏のようにトラブルに平然と対処できる技術があるというのはとても大切ですね。
投稿者: yum | 2011年01月14日 10:04
日時: 2011年01月14日 10:04