生木のボールを彫るのに丸ノミがやはり必要だ。仏像の彫刻をやっている知人に、いくら位の丸ノミを買えば使い物になるのか聞いたところ、丸ノミと彫刻刀を送ってくれた。
さくさくと削れて、ホームセンターのノミとはえらい違いである。刃の部分を見ると「光雲」という銘が入っている。
ネットで調べると、高村光雲、光太郎の流れを汲む老舗の彫刻刀屋のようだ。高村光太郎というと、便所の戸に掘った「光」という文字を思い出しますね。
彫刻刀屋は、以前は上野にあったが(多分美術学校があったからでしょう)ひばりヶ丘のそばに引っ越したそうだ。都心ではトンテンカンと音をたてる鍛冶屋の仕事は、出来ないのだろう。
そういえば、江戸鍛冶の彫刻刀の「小信(このぶ)」も、西東京に引っ越したようだ。まあ、武蔵美や多摩美があるからなんでしょうね。