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床下暖房 アーカイブ

2008年01月28日

床下暖房と換気

hanawa h@usで、深夜電力を利用した蓄熱式床下暖房装置をNさんがセルフビルドで構築していることは、これまでも紹介されていたのでご存じの方も多いと思う。既存の蓄熱式床下暖房装置は高価なので、Nさんは持ち前のアイディアと技術力で、ローコストで実現してしまったようだ。
以前の見学会でも、どうしても耐火煉瓦で囲まれた装置に目がいってしまったが、実は換気を含めたシステムとしての床下暖房という考えが大切だ、ということを設計者のfuRuさんよりご教示いただいた。

そのとき参考にと紹介してくださったのが、この北海道立北方建築総合研究所のパッシブ換気システムの技術情報である。北海道で換気による熱損失を可能な限り抑えた換気方法だそうだ。
要するに床下で熱源で暖めた空気を煙突効果で、ファンなどの動力源を使わずに家全体を暖めてやろうとするシステムだ。動力源を使わないところが、パッシブーーー自然換気なのだろう。
hanawa h@usもこの考えで計画して、基礎部分にも給気口を設け、ロフトの最上部に排気用の換気扇をつけているとのこと(まあ、排気はパッシブではなくアクティブのようですが)。

最近はやりの床暖房は床板の下に熱源をおくので、床板が何でも良いというわけにはいかず限定されてしまう。特に無垢の床板ではそってしまって駄目なようだ。それに家全体を暖めるという、トータルなシステムではない。

というわけで、床下暖房というのは、これからBeh@usのコアとなるべきシステムではないかとさえ思っている。やはり、北海道や東北など寒い地域では良く研究されているので、その中で利用できるものはどんどん取り入れていくべきではないだろうか。

余談だが秋田の建築家西方里見氏のブログには、「床下暖房・壁暖房」というカテゴリーがあって、世界中の床暖房・壁暖房の話が集められている。すでに1973年に奥村昭雄先生が星野山荘で「ポット式石油ストーブ利用床暖房システム」を実現して、これが現在のOMの原型となったとの話も出ているので、興味のある方にはおすすめです。

さて、hanawa h@usについては、これでやってみて、足りなかったら二階にも何か熱源を用意するとのことだ。私の榛名山荘の床下暖房は、電気でなく石油で温水を循環させるシステムを考えている。まだ、実体が見えてこないが、今後どのような設計が上がってくるのか、とても楽しみだ。 

 

 

2008年02月02日

浴室床暖

西側の孔あけ   南側  
  浴室の床下はコンクリートの布基礎で隔離されていて、床下の暖房用の空気流は届かないような設計になっていることに気付いていませんで、設計どおり布基礎が作られました。これは排水を考えての設計なのかもしれませんが、タイルの床が冷たいと浴室としてあまり良くないので、永田さんに相談して、タイル床の下に入れる電熱シートのメーカーを紹介していただきましたが、会社が倒産していて、ほかに見つからなかったので買えませんでした。
そこで、浴室の床を張る前に、暖房空気が床下に入ることを決めました。コンクリートを取り除くのは大変なので、浴室の土台2本に木工ドリルで孔をあけて空気を取り入れ、床タイルの下を流して最後は洗面所の床板より上に抜けるようにしました。

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2009年02月03日

床下暖房 その1 コンセプトとシステム

yukasita 昨年暮れから色々苦労して、やっと床下暖房システムが完成したので、そのレポートをまとめておきます。

さて、今回は寒冷地に建てる家なので、暖房・給湯システムというのが大きな比重を占める。

世の中はオール電化+エコキュートという割合が伸びているようだが、家のエネルギー源を電気だけに頼るというのは面白くない。それに電気というクリーンなエネルギーを、原子力発電のお余りとはいえ暖房に使うのはいやだし、電力会社の虜・奴隷になるのもまっぴらご免である・・・・・・最初はOMも考えたのだが、屋根を南面に傾けなくてはならないので、設計上制約もでてくる。

というわけで、給湯システムを石油ボイラーですることにしたこともあり、エネルギー源は石油として、そのボイラーで出来たお湯を回して暖房を考えることにした。
Be-h@usの床は基本的にはbe-floorという厚さ3センチ以上のものを使うので、床暖房というのもやりにくい。それにあのぺらぺらの床暖房用のフローリングというのも・・・・・・
自宅のOMの補助暖房は、コストの事を抜きにすれば結構暖かいので、この補助暖房だけを使えないかと思った。OMの機器を製作している環境創機のホームページをみると、最近は補助暖房の放熱器を床下に置いているようだ。

そこで、考えたシステムが、この図のようなものだ。石油ボイラーで沸かしたお湯を床下に置いた放熱器に回して暖めるというごくシンプルなもの。正確にいうと沸かすのは普通のお湯ではなく不凍液だ(車のラジエータに入っているようなヤツです)。普通のお湯なら太陽熱温水器のお湯も使えると思ったのだが・・・・・・

このようなシステムを考えついたとき、床下暖房でWEBを検索しても出てこなかったのだが、今、検索すると結構でてくる。まあ、人間の考えることは同じで、北海道・東北などの寒冷地では、すでにいくつかシステムとしてできあがっているようだ。ただし何故かWEB上でシステム図を探しても出てこないのだが、マニュアルをダウンロードすると載っていたりする。
 

 

2009年02月04日

床下暖房 その2 石油ボイラー

  yukasita02  

 石油ボイラーも温水暖房用のものが数社から発売されている。今回はガスは調理用だけに使い、給湯それから太陽熱温水器のお湯もこのボイラーに混ぜて使えるようにする。

太陽熱温水器との接続を考えると、ノーリツのOTH-4701というシステムが既にOMなどで実績があるので、この機種を選んだ。

太陽熱温水器にスカイブレンダーというインタフェースをかませることで、給湯器のリモコンでコントロールすることができるからだ。

2009年02月05日

床下暖房 その3 放熱器

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写真は上がコロナ製(UP-9013KSY 1,080kcal/h  253×88xL902mm)下が環境創機製(288 kcal/h 60mm×60mm×L745mm)のもの(環境創機製は曲がって見えるが、広角レンズのせいだけでなく実際に曲がっている、設備屋はこの位まっすぐにして使いますよとのこと)。

コロナ製は自然対流方式なのに対し、環境創機製は例によってOMのようなダクトにつけた大型の放熱器(4000kcal/h)の熱をファンで強制的に回すので、吹き出し口直下の放熱器は放熱量が少ないとのこと。自然対流方式のものとしては、他にサンポット製のものがある。

セルフビルダーとしてちょっと困るのは、この種の放熱器が原則的に銅管で配管することを前提としていることだ。何故、銅管配管が困るかといえば、銅管と放熱器を繋ぐのに蝋付けあるいはフレア加工(銅管の先端をラッパ状に加工すること)をしなければならないことだ。まあ、半田付けは得意だけれども、蝋付けやフレア加工となるとやったことがないので自信がない。では、どうしたか。これは次の配管のところで詳しく説明します。

 

2009年02月09日

床下暖房 その4 配管

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架橋ポリエチレン管(ネットで13mm 50m巻き 15,000円程度)

最近の床暖房ではPE管(架橋ポリエチレン管)を使用している。そこで配管は給湯に使用しているのと同じ13mmのPE管を利用することにした。
床暖房では7mmや10mmのものを使用しているのが多いようだが、13mmがPE管自体も継ぎ手も一番手に入りやすいので13mmとした。

さて、問題となるのは銅管との接続だが、環境創機に聞くと施工屋に聞いてくれと足をすくわれた感じだ。恐らく工事は施工屋まる投げで知らないのだろう。施工屋はといえば、アダプタというものがあるが、高いですよというだけで、何処で手に入るものか、何というものかは教えてくれない。

カインズに行くといくつかパーツがあったが、どれを選べば良いのかさっぱり分からない。機材屋、施工屋とも無責任/不親切で、なかなか愉快なことになってきた。まあ、どちらも自分の儲けににならないので反応が悪い。この辺がセルフビルドをする時の一番の問題点でしょうね。

 

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2011年02月16日

床下放熱器を床上放熱器にしてしまった

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今まで、寝室の2mの大窓床下に設置していたコロナ製の床下放熱器を、大型のものから小型のものに代え、もう一つ小型のものをベッドの脇に設置した。

最初、一番暖房能力の大きい2.2kWの大型のものを入れたのだが、長さが1262mmあって根太が邪魔をして床面近くにもってこれない。小型のものは長さが902mmなので根太と根太の間にすっぽり収まるのだ。設置後試運転するとやはり小型のものを床面近くにもってきたほうが温かい(まあ本来はもっと多数設置し、一日中温水を回して床下のスラブ全体を温めるのだろうが)。

余ってしまった大型放熱器は、脱衣場の床上に設置した。これで今まで一番寒かった脱衣場がポカポカと暖かくなって快適である。

このままだと放熱器のフィンの間にホコリが溜まりそうなので、いずれ、ガルバリウムの板でカバーでも作ろう。

 

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2012年11月27日

放熱器カバーに穴を開けてみた

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以前、床下に設置してあった暖房用放熱器を風呂場脱衣場の床上に設置したことを書いた。その放熱器にガルバリウムのカバーをつけたのだが、何だか前面に穴が開いていたほうが熱気が直接でてくるような気がして穴を開けてみた(ファンが入っている訳ではないので気のせいかもしれない)。

使用したのはアルミのシャーシーなどを加工するのに使う、シャーシーパンチという工具だ。予め10mmくらいの穴をドリルで開けておいてから、このシャーシーパンチで射抜くことになる。
 

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2018年01月31日

温水暖房システム変更作戦 その1

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温水暖房のコントローラーを取り付けるときに、まだ、寝室のベッドなどができていなかったので、寝室のコントローラー(画面下)まで居間のほうについている。

寝室で暖房を使っていて消すときに、寒い中いちいち居間までいかなくてはならないので、コントローラーを寝室のほうに移動することにした。

コントローラー用の信号線を壁と床下から引っ張り出すのは面倒くさいので、近所のホームセンターでベル線を10m買った。確か300円くらい。
ベル線というのは、ブザーやインターホンなどに使う線で極性がちゃんと分かるように色分けしてある。何故かすでに配線してある線は同じ色の線を使っているので、いちいちテスターでチェックして極性を調べなければならない。ノーリツがいけないのか、設備屋がバカなのかどちらだろう。
 

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2018年02月05日

温水暖房システム変更作戦 その2

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家内が退職して住むまでは、週末にしか霧想庵に来なかったので、ストーブから一番離れた寝室は、ブラインドを閉めて日光を遮断していたせいもあって冷え込んでいた。そのため即断作戦で温水暖房機を設置したのだが、住むようになると日中は日がガンガン当たって20度を越えるようになった。

家内が朝、仕事で出かける時は薪ストーブをつけている暇がないので、寝室の温水暖房機を居間とDKの境に移動することにした。

本来なら温水コンセントを増設してもう1系統配管をするのだが、ヘッダーが3つしかないので、今ある配管を引きなおさなければならない。

まずは、温水コンセント用の65mmφの穴を床に開ける。
 

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