開高健の『生物としての静物』にこんな一節がある。
スペイン語では自動車のことをベイクーロ、もしくはカーロと呼ぶが、ペルーやウルグアイでは”カラコッチャ”という事物を見かけた。これはありとあらゆるオンボロ・カーのパーツを寄せ集めて作った、突ッ飛なものだが、ヨロヨロのろのろとではあるけれど、とにかく動くのである。一見したところは赤錆びの小山であるが、絶え間なしに身震いしたり、咳き込んだりしながらも、とにかく煙を吐いて走ってくれる。これにも寸鉄のチステ(小話)があって、街角でカラコッチャが衝突すると、その場でもう一台新しいカラコッチャが生まれるというのである。 |
ちょっと前振りが長くなったが、伸縮機能がだめになってしまった高枝鋏(写真下)と鋏の機能がだめになったアルミ製の高枝鋏(写真上)を合体させて、ちゃんと伸びる高枝鋏を作ってしまおうという作戦である。
アルミの土台に鉄製の鋏の部分を移植して完成。アルミの高枝鋏は結構高かったのに、すぐ壊れて動かなくなりました。一方、鉄製の高枝鋏は、家内の父親が使っていたもので、先端についた鋏をロープで引っ張って動かすというとても単純な設計。
もう何年前のものか分からないが、いまだに重宝して使っている。
「モノの設計は単純を旨とすべし」の典型例かもしれない。
鉄パイプとアルミパイプを繋いだ部分は、ビス止めしてある。まあ、それほど力がかかるわけでもないので、何とかもつのではないだろうか。
アルミパイプが大部分となったので、随分軽くなりました。