この「鉃拐」という噺は、寄席や落語会、また、ラジオなどそれほど落語を聴き込んでいる訳ではありませんが、四半世紀前(大袈裟だねェ・・・)に、ラジオで三代目桂三木助さんの噺を、たった一度聴いただけで、その後一度も出会っていません。落語黄金期でも三代目三木助さんと、先代の二代目三遊亭円歌さn(1891〜1964)が演ったという記録が残っている稀少落語です。現実に渋谷や原宿の繁華街で渡海屋銀兵衛の手代たちが、十代の胸の大きな女(鉃拐)やイケメン(張果老)をスカウトしている現代でも十分通用する面白い噺なんですが、なぜか噺家さんには不人気です。