画学生時代から作っていた自作製本は、小説に限らず漫画もある。
先日、愛猫ココのゲージ周りを整理していたら、ゲージと壁の間に隠れていた本棚から、「佐武と市捕物控」「四貫目」「天動説」「フーテン」等々、ごっそり出てきて、断捨離を考えなければならなくなった。
半世紀以上前の漫画雑誌全盛当時、いい年をした男性サラリーマンなどが堂々と電車の中で週刊漫画を夢中になって見ていて、なにかと話題になっていた時代でもあった。
まだ独身だった頃、ビッグコミック創刊号から始まり、白土三平画伯表紙のガロや、大人漫画の漫画サンデーなどに載っていた作品を、作家別に一冊に纏めて作っていた。
現在の家に越してきた当初、手塚治虫、白土三平、さいとうたかお、石森章太郎、赤塚不二夫など大御所の作品を、思い切ってごっそり処分したが、現在残っている自作製本も半端な数ではなく、物置や押し入れなどに分けて置いてある。
職業柄必要だったと言えないこともないが、これら本を開くと、当時の空気や思い出が懐かしく甦ってきて捨てがたく、さりとて残しておくというのも気が重い。