三代目三遊亭円歌さんが亡くなった。
小学生の頃に見たテレビの演芸番組で、腹が捩れるほど笑い転げた最初の落語家だった。
当時は、円歌さん二つ目時代の名前の【三遊亭歌奴】で高座に上がり、溌剌とした勢いのある「授業中」が今でも鮮明に残っている。
私がラジオ演芸番組で録音したカセットテープのなかで、円歌さんの代表作「授業中」は数本あるが、いずれも円歌さん50代のものなので、子供の頃に笑い転げたほどのパワーは無く、当時を彷彿させるほどにはなっていない。
が、円歌さんの後半生での代表作の「駅員時代」や、両親と先妻と後添いの両親6人との同居生活を描いた「お年寄りの世界」「中沢家の人々」の中にあるフレーズ、「猪木が危ねぇ」等は何度聞いても面白さは褪せることがない。
東京落語の貴重な財産をまた一人失ってしまった。
享年88歳、大往生ですね。冥福を祈ります。