大きな地図で見る google mapは新しくなってからどうも使いにくくていけませんね。写真のサブメニューで鳥瞰を選んでください
私がスーパー楕円に初めて遭遇したのは、友人の工業デザイナーの事務所であった。何だか薄っぺらい自慢のテーブルが置いてあったのだが、当時はそんなに高価なテーブルとは思わなかった。
そのとき、これはスーパー楕円といってね……と渡されたのが、坂根厳夫著『遊びの博物誌』であった。
では、p.48「スーパー・エッグ」というところから引用しますよ。
今から十数年も前、ストックホルム中心街の再開発がはじまったとき、四本の自動車道路が集まるセルゲルストーリ広場のかたちをどう決めるかが問題になっ
た。東西と南北に走る路線で囲まれた空間は巨大な矩形だが、この敷地に接して自動車をスムーズに流し、しかもなるべく空間に無駄を出さない広場のかたちは
どうあるべきか------。 楕円だと、矩形と接する部分のカーブが強すぎるし、空間の無駄も出る。さまざまな円弧を八つつないで曲線をつくる 案も考えられたが、つぎめのところで、きくしゃくする。思い余った末に、建築家たちがピート・ハインに相談し、その結果でて来た形が、楕円と矩形のあい だをとり持つ形 ”スーパー楕円” だったのである。 数学をやった人なら、楕円の形が数式 (x/a)2+(y/b)2=1 で 表されることをご存じだろう。もし指数が2よりも大きくなると、楕円のカーブは次第に外側へはり出して無限大になったところで楕円に接する矩形になってし まう。そこでピート・ハインは、この指数を2 1/2とし、矩形と楕円のあいだでバランスのとれた形をひきだすのに成功したのである。 この名解答はさっそく設計図の中に採用され、セルゲルストーリ広場建設がはじまった。数年後地上には噴水の出るプール、地下には三層にわたってショッピングセンター、レストラン、ダンスホールなどの娯楽街がつくられ、その巧妙な空間処理は評判になった。 |
次にスーパー楕円を目にしたのは、秋山先生のブログ。
……と前置きが長くなったが、今回、廃材を利用したテーブルもスーパー楕円にしてやろうと目論んでいる。
内側から、指数2【楕円】、指数2.5 【ピート・ハインのスーパー楕円】、指数2.718
スーパー楕円の形がどうなるかは、このページで値を入力してやれば簡単に出てくる。やあ便利な世の中になったものですね。
以前、廃材のテーブルの縦の幅をあわてて100mm増やしたのも、実はこのページでシミュレーションして、細長いと余りバランスが良くないかなと思ったからだ。
ピート・ハインは指数の値を2.5にしたが、このページではデフォルトが自然対数の値2.718になっている。
さて、問題はこのカーブをどうやって実際のテーブルに実現するかだ。100mmの升を切ってプロットするのも面倒だし……、それをジグソーで切ってキレイなカーブが出来るかも心配だ。