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Dick Proennekeという男がいた


(イントロが長いので4分くらいから見ればよいかもしれません。)


今まで何回か紹介した電動工具なしでdiyをしているChrisが影響をうけた人物のひとりにDick Proenneke(1916〜2003)がいる。

彼は真珠湾攻撃のあと海軍に入り大工として働いたが、リウマチ熱に感染して1945年に除隊。その後は優秀な機械工として働くうちに大自然に興味をもつようになり1950年にアラスカに渡る。

1968年51歳になったときに引退し、twin lakes(アンカレッジの南西220km)のほとりにひとりで小屋を建てて移り住む。小屋を建てるといっても、木を切り倒すところから始めなければならない。また、様々な家具も、あらゆる知識や技を動員してそれを作る道具からたったひとりで工夫して作り上げる。このような生活をおよそ30年間この小屋で続けたのである。こちらで小屋のvirtual tourができます(flashを使っているので、携帯端末では見られないかも)。

彼は毎日克明な日誌をつけ、16mmフィルムで映像も記録した。
1973年友人のSam KeithがProennekeの日誌や写真を元に"One Man's Wilderness: An Alaskan Odyssey"という本を出版し、Proennekeyの存在が知られるようになる。

彼を一躍有名にしたのは、彼の撮った16mmフィルムを基に作った"Alone in the Wilderness"というPBSで放送されたドキュメンタリーだ(写真から判断したところでは、彼が使っていたカメラはBolex というスイス製のカメラのようだ)。
以後、彼はセルフビルドの神様的存在として崇められている。

というのが、大雑把な説明だが、これが日本だったらどうだろうか。
1968年といえば1964年が東京オリンピックだから、日本が高度成長期に入りつつある時期だ。そんな時に例えば北海道のどこか辺鄙な国立公園の湖のほとりに、50過ぎのオッサンが小屋を建てて移り住もうものなら、たちまち国立公園の監視員がやってきて追い出されていたのではないだろうか。

まあ、アラスカの辺境の地ということもありますが・・・・・・地元のレンジャーにも慕われていたというから、こういう開拓者魂を良しとする気風がどこかにあるのだろう。



こちらが、"Alone in the Wilderness"の一部だ。

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2014年08月11日 09:54に投稿されたエントリーのページです。

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