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入院(1) 片麻痺と車椅子

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救急病院での記憶は、今は殆ど残っていません。が、CTやMRIはすぐに撮られ、点滴も1日やそこらで外されたようです。(アバウトだなぁ)

この日から病棟の天井を眺めるだけの味気ない生活が始まり、少し動くと左腕や左足に触れ、他人の体を触っているような奇妙な、気味の悪い感触が右側に伝わり、この感覚が消えて早く元に戻るよう念じる毎日でした。

入院生活に慣れてきたころ(またアバウトだぁ、それまでに、リハビリパンツという名のおむつをさせられ、大恥の日々があるんですが、それは後に書きます)に、食事など病室から食堂、トイレ、風呂、訓練室までの移動は勿論車椅子。この後4ヶ月は車椅子生活でした。勿論(なにが勿論だか)転倒防止のため看護師監視の下、ベッドから車椅子へ移るんですが、この転倒で腰の骨を折ったりで、入院生活が無駄に長引いたり、リハビリ訓練が遅れるのを防止するためでしょうが異常といえるほどの監視でした。

入院当初、私もいちいち看護師を呼ぶのが面倒で、無断で車椅子に乗り移る途中、若い看護師に見つかって、こんこんと(ものすごい勢いで)説教され、頭を垂れるばかりでした。いや、思い返すとありがたいことなんですが。

その後転院したリハビリ病院で、一年生看護師が車椅子に乗って半日体験したのを見ましたが、「皆さん、こんなきつい経験をされているんですね」と、腰をさすってしばらく車椅子から立てない看護師もいて、見物した我々患者同士変な優越感に浸ったのを覚えています。

コメント (2)

yum:

tsudaさま

看護士というと男なんですね。確か「看護婦は慰安婦・売春婦と同じ蔑称だ。医師と同じ『師』にしろ」というつきあげで『看護師』になったんですね。じゃあ主婦も蔑称なんでしょうかね。

yumさま

済みません。私の粗忽です。この看護士っていうのは看護師の間違いです。リハビリセンターでは看護士もいましたが、殆どが二十代三十代のかわいい看護婦の女性たちでした。あ、もとい、看護師たちです。

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2011年04月21日 08:51に投稿されたエントリーのページです。

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