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ぼくの好きな噺家・・・1

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ここ1ー2年で徐々に演芸・落語の関心が薄れてきてしまいました。今はたまに昔の名人上手の録音を楽しんでいる程度です。で、私の青春時代に間に合った一人に、落語黄金期の頂点にいた八代目桂文楽がいました。明治25年(1892)に生まれ、昭和46年(1971)に亡くなるまでずっと売れ続け、生前は落語といえば「文楽・志ん生」と呼ばれた落語界の頂点の人でした。今はビデオでその高座を見ることが出来ますが、独身時代に晩年の文楽でしたが体感したそのすごさは、現在残っている映像からでは全くといっていいほど伝わってきません。

3年前に絵本「おおきな博物館」を仕上げるため、九州国立博物館で取材中、陶芸を展示しているコーナーに一歩足を踏み入れた時に突然肌に粟を生じ、吸い寄せられるように大きな白磁の壺の前に気が付くと立っていました。

横にいたキュレーターの説明では、有名な作家の家から盗み出され、捕まえられそうになった泥棒がその壺を道路にたたきつけて粉々に割ったそのかけらを元通りに復元したものだそうで、陶芸の良し悪しが分からない私にも伝わってきた本物のオーラがその白磁の壺にはありました。絵でも陶芸でも同じですが、本物を自分の目で見なければ映像や写真からは伝わってこないのと同じと、改めて実感したものでした。

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2011年06月26日 15:21に投稿されたエントリーのページです。

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