江戸において店(たな)は家屋のことで、地主・家持の代理として町屋敷を管理する差配人を大家といいました。
俗に大家といえば親も同然。店子(たなこ)といえば子も同様と、落語のなかでよく耳にする擬似親子関係が成り立っていたようです。
ところが大家・屋守は通称で、公式の書類では家主と記録されていました。
家主は、本来家持町人のことで、町の行政に参画できる家持町人の呼称で、なかには町の運営に関する諸費用を出す家主と管理人を混同してしまう大家もいたんでしょうね、その辺を落語『大工調べ』では微妙に表現されています。