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回復期リハビリ訓練・21 地雷の存在

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シロセ君の退院がほぼ決まりかけた頃、今度は私のベッドの横にいたテラ氏の一時帰宅が始まりました。この二人とは入室がほぼ同時でしたが、三ヶ月を待たずに退院していきました。

この病院に入院したとき、頭部検査の他に体全体の精密検査があって、テラ氏は脳出血の他、頭部動脈瘤の小さい瘤が三カ所、他に糖尿も見つかったそうで、55歳の年齢で、若い奥さんと幼稚園児を筆頭に三人の男の子の今後を考えると、かなりナーバスになっていたと思います。

なにやら夢中になって雑誌を読んでいるテラ氏に無断でスケッチをしていた時、涙を流している場面を度々目撃しましたし、皆と世間話の途中で突然脈略無しにテラ氏が泣き出すことがあって、必死になだめた事もありました。

同じ病気とはいえ、当時は感情失禁なんて言葉すら知りませんでしたし、脳の壊れた部位によって人によってはこんな症状を起こすんですね。

退院直前だったシバさんは入院中に見てきた患者さんたちの面白いエピソードを語ってくれて、この症状も知ってはいたと思いますが、身近に現れたのは予想外だったようでかなりの拒否反応を私に示していました。私も同じくでしたよ。

しかし今後闘病生活を一緒にしていかなければならないので、話題選びにこれでも結構気を遣ったことを覚えています。

上のスケッチはムードメーカーのシロセ君です。念のため。

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2011年12月14日 09:52に投稿されたエントリーのページです。

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