(一枚漫画の)絵を描いて生活するという、とんでもない幻想に取り憑かれた人間は、貧乏神に取り憑かれた人生と、容易に想像が出来ます。
現在、世界的に有名になっているニッポンの「マンガ」とは、別物ってのがシャクですね。
自分の育った環境は、明治生まれの独裁者の職人を見てきたので、稼ぎは良かったらしいが、家族に収入を還元する思考が無い生活のなかで育ったので、貧乏に免疫になっていたのが悪かった。
で、気がつくと、赤貧人生を歩んでいつの間にか、家族を犠牲にした生活がン十年。
これと同じような似通った人生のお仲間が、今まで出版界にチラホラいたんですね。
私と同じ一枚漫画の魅力の呪縛から(未だに)溶けなかった(と、見受けられた)フリーランサーに、昆虫専門のイラストレーターだったり、編集者、絵本作家、デザイナーに数人いました。
同じような人生を歩んでいても、二足の草鞋ならば、貧乏神も入り込む隙間は無いと思いますね。
この方たちの方向転換は正解のようでした。