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製本作り・3/4

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一人暮らしを始めた頃から結婚まで、アパートにテレビは無かった。

そのためか、時間が空くと本を読む習慣が自然と付いていた。

ほぼ半世紀前から、古本やで買いあさった小説現代など、月刊読み物誌をばらして、小説の挿絵が目当てで製本を始め、製本は現在まで続いている。

一番最初に無線とじで出来たのは、「話の特集」誌に連載していた植草甚一の文とコラージュを纏め、一冊にして、目次やタイトルを手書きで、何から何まで手探りで作った簡易な製本だった。

それからを思い返すと、今まで手元にあれば小説だけでも2千冊?以上はあったと自負している。

潤沢にあるので、気軽に人に貸してしまい、貴重な本を無くしている。

司馬遼太郎の『覇王の家』の挿絵は天才・風間完さん、井上ひさしの『江戸紫繪巻源氏』はどこかユーモラスな絵の山下勇三、藤本義一の『鬼の唄』に、ダイナミックでインパクトある画風の田代光、等など、帰ってこなかった愛蔵本は無数にあり、思い返すとなんて馬鹿な事をと猛省が始まる。

写真の池波正太郎の代表作、『剣客商売』は連載開始から一年ごとに纏めたが、残念なことに5巻目は帰ってこなかった。また開始からではないが『鬼平犯科帳』も、数冊消えている。

貸した人が分かっている場合は、返却を頼むが、借りたことさえ覚えていないのが殆どだった。

もう2度と、こういった貴重な本は、家から出さないと決めている。

 

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2016年09月02日 07:25に投稿されたエントリーのページです。

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