« 愛犬ラッキー! №267 水辺の妖怪 | メイン | インセクタリゥム・・・'00-11 »

インセクタリゥム・・・'00-10

insect00-10.jpg

義母の入院で、ほぼ毎日家内は見舞いに行っている。

私はほぼ毎日ではないが頻繁に運転して、見舞いを終えて戻る間の約一時間、車の中で『池波正太郎の銀座日記[全]』(新潮文庫)を繰り返し読んでいる。

十分程度の距離なら、家と病院の往復の間に仕事が出来ると最初は思え、試してみたが、車から降りて家の鍵を開け、装具を脱いで部屋に入り、いざ机に向かうまでの時間と体力は、健常者だった頃の数倍数十倍にもなる。

なら、体力温存と(怠気もあるが)積ん読になっていた本を読む方が効率的となり、図書タイムとなった。

この本は池波さんが平成2年5月に67歳で亡くなる少し前まで、(昭和58年夏から平成2年初春)までの7年間の日記で、旺盛な創作と行動力から、徐々に体力と気力が薄れて、彼岸に向かう日々の様子が、当時のロードショウ映画の感想と、芸能人や、池波さんの友人が亡くなった記録が詳細に描かれ、彼岸に向かうことはどういうことかが伺える。

私の独身時代に、夢は叶わなかったが、一枚マンガで最初のナンセンス作品集のタイトルは『安らかな死期を迎えるために』と決めてあった。

それが終生の自分の生き方のタイトルになっていました。

コメントを投稿

About

2016年10月02日 07:39に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「愛犬ラッキー! №267 水辺の妖怪」です。

次の投稿は「インセクタリゥム・・・'00-11」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35