物忘れが増えてきた。
こちとら母親と違って、餓鬼の頃から物忘れの常習者だから、今更慌てふためくことが無い。
が、一日中捜し物の時間に費やされ、これが徒労に終わると、いかに子供の頃から続いていることとはいえ、ストレスは溜まり、慣れるということがない。
厄介なのと、迷惑なのが同じ世代の連れ合いの方。
以前、血相を変えてガサゴソ捜し物をしていたことがあった。
そのうち様子がおかしい素振りが見えてきたと思っていたら、突然!「返してくれ」と訳の分からんことを言い出してきた。
挙げ句、私がモノを隠した犯人呼ばわりされ、スッタモンダが始まった。
落ち着いて考え、時間が経てば解決するのだが、濡れ衣を着せられた方はたまらない。
以来この忘れ物探しが、二度三度と重なってきても、変わらず冷たい傍観者の姿勢を崩さないでいる。
ケッケッケ、ケセラセラ。