今まで三代目桂三木助の『御神酒徳利』が、お気に入りの噺のひとつだった。
主人公がついた嘘から抜け出すチャンスが無いうちに、最後は大きな福を得る噺だが、同じ噺でも筋とサゲが若干違うのが、五代目柳家小さんの『御神酒徳利』も好きだった。
この噺を小さん一門や他の噺家であまり聴いたことが無い。
ラジオでは昭和の大名人の一人、六代目三遊亭圓生の噺を聴いた3つだけである。
何気なくだがこの小さんさんの噺を数十年ぶりにカセットデッキに入れて聞いてみた。
年を経て今まで気が付かなかったが、リピートして聞いていると、登場人物たちの性格がそのものずばりで、しかも繰り返しに耐えてリアルであっても何とも心地いいのである。
ということで、 早速長距離ドライブ用にCDにして車に入れておくことにした。