これは、わが家の階段を上がったところにある、二階のスイッチである。右側は階段の電灯のスイッチなので間違いようはない。問題は左側。スイッチの数が2つならまだ問題はないが、3つ以上になると、イッパツで目的の電灯をつけるのが、難しくなる。 設計者は、な〜に、そのうち慣れますよといっていたが、なかなか慣れない。これはいかん、老人力がついてしまったのか。スイッチの横にテープライターで「台所」とか、「食堂」とか貼らないといけないかと悲観していたのだが・・・・・・ |
これは、二階の電灯の配線が、どのようにスイッチにつながっているかを 図示したものだ。
設計者は、単にスイッチに近い順に「冷蔵庫の前」→「台所」→「食堂」と左上から並べたにすぎない。しかし、「冷蔵庫の前」の電灯なんてものは、常につけておくわけがない。
普通の人間がとる行動としては、階段を上がってきたら、1)台所の電気をつける(スイッチに近い)。2)食堂の電気をつける。これでおしまいだ。「冷蔵庫の前」の電灯なんてめったにつけるものではない。正しい順序は、「台所」→「食堂」→「冷蔵庫の前」だ。
つまり「スイッチの 順序には必然性がある」のである。最近のスイッチ類は線を差し込むだけで、簡単に止まるような構造になっているので、早速、順序を入れ替えた。順序を入れ替えれば、ラベルなど無くても間違えるわけが無いのである。
大体、電気の配線や電話の配線などというのは、設計の打ち合わせでも、最後の最後の方になって、お任せになることが多い。スイッチなどは、まだ、簡単に順序を変えることができるが、コンセントの位置や電話の配線などは、家ができあがってしまうと、おいそれと変えることはできない。それを見るたびに、憂鬱の腐食に耐えねばならないこととなるので、心しておくべきだ。
コメント (2)
ドナルド・A. ノーマン「誰のためのデザイン?—認知科学者のデザイン原論」に、このスイッチ問題がありました。まさしく「スイッチの 順序には必然性がある」......ちょっと反省であります。プレート上にスイッチを自由に配置できるなんてのが面白そうです。
投稿者: aki | 2007年07月19日 06:28
日時: 2007年07月19日 06:28
「誰のためのデザイン?」は、昔、買った覚えがあるので、本棚を探してみます。
内容はすっかり忘れていました。
投稿者: yum | 2007年07月19日 18:56
日時: 2007年07月19日 18:56