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階段(その1)

側桁3

自分で作った階段の概略をご紹介します。何を書くか、どこまで書くか、少し迷っていますので、皆さんのご意見を入れて、つづきを書きたいと思います。 
基本設計はN設計の永田先生で、折り返し階段の間に作る仕切り板を薄くする特色がありまして、間に柱を入れたり、普通の壁を作ると階段が狭くなってしまいます。 
詳細図面は自分で描き、一段の奥行きは260mm、高さは198mm(B-1F)x14、194mm(1-2F)x13。階段は通常堅木で作られるますが、側桁・段板・蹴込み板(たて板)はすべて指定通りの米松集成材。 
側桁(がわげた)、
階段の片側は側桁で、これの溝加工のほとんどはルーターで削りましたが、美観に影響する部分はあらかじめノミで加工し、ルーターでのバリを避けました。段板の下にはくさびが入れられるように、溝を斜めにしてあります。くさびの傾斜は1/15にしました。

 最初の1段を仮り組みして確認、  
仮り組み

 仕切り板、
仕切り板1

側桁の向かい側は仕切り板で、18mmの合板を2枚張り合わせたものです。合板寸法は1430x910、最初の1枚(写真の右側の下)は半分の高さに切って、左910mmと張り合わせ、その後は910mmを左右交互に乗せて張り合わせ、地下から2階まで、順次高くしていきました。 仕切り板には側桁の寸法を写し、段板を支持する部材を格段毎にに取り付けて、その上に段板を乗せました。
段板を支える強度が充分であるかどうか、見学に来られた設計家に階段の裏を見せて聞きましたが、明解な回答はありませんでした。その時の見学者は30人ほどで、10人ほどが同時に階段を使われましたので、結果として強度試験に合格したと思っております。  
仕切り板2

 組立て、
側桁と仕切り板とは、必ずしも並行ではないので段板を少し斜めに切って合わせないといけません。この微調整に使ったのが写真の治具。アメリカから買ったもので、実寸・角度が取れるので段板を仕切り板にぶつける場合はたいへん便利でした。階段をお作りの方で、お使いになりたい方にはお貸しいたします。  
治具

段板の微妙な角度調整をしながら、組立ては一気に作ることが出来ました。作りながら気になったのは、側桁の取り付け強度、踊り場の支持強度でした。何100kgが乗るのだろうかなどと考え、素人なりに心配しながら作りましたので、安全側に寄っていると思います。
 
 接着剤をつけて打ち込んだくさび。
くさび

とりあえず、概要を書きました。コメントをいただければ、それに従って「その2」を書きますので、よろしくお願いします。  
尚、図面がないと説明できない部分もありますので、詳細についてはご依頼があれば別途協力させて頂きます。
 
 参考文献:「木造の詳細」 2仕上げ編(彰国社)

コメント (1)

yum:

nak様

側桁の溝が何故斜めになっているのか、ずーっと気になっていたのですが、やっと理由が分かりました。くさびを打ち込むためだったんですね。

「物事の本質は細部に宿る」ともいわれています。これだけ詳しく説明していただけると、助かります。

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2007年09月02日 09:39に投稿されたエントリーのページです。

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