« ツーバイ(2×)材について | メイン | 図面の整理 »

工程管理ソフト

gantt01

  そもそも人間は管理されるのが嫌いな生き物である。でも、レット・イット・ビーとかケ・セラ・セラといっていると、エントロピーは増加する宿命にあるから、一向に家はできあがらない。

そこで何とかそんな悩みに応えてくれるのが、工程管理ソフトと呼ばれるものだ。でも管理という言葉からは、クライアントと業者、工務店と大工、あなた管理 する人、わたし管理される人・・・・・・などという構図が想像されて余り愉快ではない。

セルフビルドの場合も、どうしたって専門家の手を借りなければなら ない部分があるのだから、その人たちと仕事をうまく進めるためのツールと考えたらどうだろうか。例えば、外壁を塗ろうと思ったら、もう足場が無くて大変、 シンクを設置しにきたけど、配管がまだだった、施主の工事が長引いて次の工事にすすめない・・・・・・こんなことを防ぐためのツールだ。普通は工務店の現 場監督がするのだろうが、セルフビルドの場合は、施主工事とプロの工事とのすりあわせがより重要となるから、お互いに情報を共有することが必要となる・・・・・・こうみてくると、セルフビルドというのは、大金をはたいて施主様としていばっているのではなく、設計者、工務店のみなさんとも責任を分担する、ある意味ではking of hobbyというか、非常に崇高な行為だと思いませんか。

さて、この手のソフトとしては、そのむかしMacにはMacProjectというのがあったが、今はHyper cardと同じようにどこかに消えてしまった。 Winの人たちは、office projectというのを愛用しているようだが、ビル・ゲイツの奴隷にはなりたくないので余り使いたくない。

というわけで、WinでもMacでも使えてコラボレーションができるソフトはないものだろうかと探したら、Gantt projectというソフトがあった(そうそう、よく見るあの工程表の図はガント・チャートというのだそうだ)。オープン・ソースのソフトウエアで勿論タ ダ。javaで書かれたソフトなので、Win Mac Linux/Unixとosの壁を越えて使うことができる。工務店の人はWinを使っている人が多いので、情報を共有するにはよいのではないだろうか。お まけにビルの奴隷にならずに、office projectのファイルを開くこともできる。何だかgoogle documentのようなコンセプトのソフトなのだ。



gantt02s [拡大]

Mac版にはついていなかったが、Win版にはHouseBuildingSampleという家を建てるときの工程図の見本がついていた。日本語も使えるので、一部sampleを日本語にしてみた。webで探せば使い方を書いたページもいくつか出てくる。この程度のチャートを書くだけならexcelでもいいようだが、工事に遅れや変更はつきものだ。そんな時は、やはりこのような専門のソフトのほうが便利だ。 また、htmlで保存することもできるので、web上で情報を共有することも可能だ。 

北杜夫のエッセイだか小説に、小学生の頃、夏休みの宿題の計画表をつくるのに全精力をつぎこんで、肝心の宿題は夏休みの終わりにあわててやった話がでていた。工程表もそんなことにならないように、気をつけなければいけない(かな)。

 

 

コメント (4)

go-shiyo:

yumさま

いつもながら、yumさんのその方面のアンテナ受信感度の高性能さには恐れ入ります。

しかし今回の、管理...最も不得意な分野であります。管理される方は会社でも家でも得意なのですが!仕事ではエクセルを使って工程表をまれに作ることはあります。でも使いこなしているとは言い難しです。

今回の「GanttProject」は使い方のマニュアルを印刷してパラパラと見ているところです。

一項目の題目、■人生は一度きりのマルチタスクの語感が気に入って、心のなかで繰り返しつぶやいている私です。

yum:

go-shiyoさま
コメントが無いと、ちゃんと書いて下さるお心遣いありがとうございます。工程表は仕事で使うと、脅し、脅されの道具となって、トラウマになってしまう不憫なヤツです。同じ刃物であっても、ドスよりはメスであってほしいものです。
ところで、あのsunのホームページのシリーズは流石にjavaの本家だけあって、他にもなかなか楽しいものが出ています。私も「一度きりのマルチタスク」には笑ってしまいました。

go-shiyo:

心遣いこそNPOの本道と心得る。なんて!高層の説法じゃあるまいし、私のスタイルでは有りません。
じゃが、マルチタスクなんて言葉は、語源は兎も角としてOSの内部構造との認識しか無かったのですが、言われて見れば人間の思考は正にマルチタスク!と言えば、実にカッコ良いがその実情は支離滅裂、優柔不断、思考相乗り、回路ショート・・・ショート・・・ショート・・・うーん。
計画が簡単に実行出来れば、管理なんて要らないのですが!参加者が複数形ならそれも必要なんでしょうネ。コミュニケーションとして!

yum:

ははあ、ご説法ありがとうございます。
マルチタスクでなく、デュアルとかクァッドといったマルチプロセッサだったら凄いことになるでしょうね。
脳味噌が2個あって、それが協調していればいいけど、各々自分を主張しだしたらエライコッチャ。

コメントを投稿

About

2007年12月11日 18:11に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「ツーバイ(2×)材について」です。

次の投稿は「図面の整理」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35