こんにちは、那須でハーフビルドしているnozです。
Be-h@usにしようかどうしようか迷っているハーフビルド希望の方に具体的な例として少しでも参考になればと思い、うちがBe-h@usに決めたまでの経緯を自分達のwikiから転載します。基礎や建方の模様も小さな画像しかありませんが、ある程度まとめた記事をBe-selfbuildersにエントリーさせて頂こうと思います。
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土地購入後、家作りはじめの計画段階、那須近くの工務店に設計施工をお願いしようと思っていました。
予算の関係で断念しましたがOMソーラーに興味があったしフォルクスハウスが気に入っていたのでOMソーラー協会加入の工務店をネットで検索して相談。まずは自分達の希望を幾つか伝え工務店のプランを待ちました。
●店舗併用2世帯住宅を建てたい
●自分で施工出来そうな部分は自分でやりたい
●店舗の壁は窓を作りたくない
●外壁は金属(ガルバリウム鋼板)にしたい
●店には薪ストーブを入れたい
●緑化屋根にしたい
●予算は2500万〜3000万
これがおおまかな希望。
これに対して工務店からの返事ははっきりしないもので、「自分でやるって言ったって・・・何処までやりますか・・・」、「やっぱり、店には窓を付けたほうが・・」、「ガルバリウムにすると結構高くなりますよ・・・」、「緑化屋根にするとなると・・それはもう桁がちがっちゃうかも・・・」、この地方の訛りなのか建築業界の訛りなのか分かりませんが、その殆どは語尾を濁したものばかり。予算は自分達夫婦と親夫婦の2世帯で半分づつにする事にして3000万円という漠然した金額に設定だったのですが、全てを叶えると遥かに超えると言うことで見積もりすら出してもらえず。
「それでは緑化屋根は諦めて・・・」
「じゃぁ、ガルバリウムじゃなくても・・天然素材であれば、板壁か塗り壁でも・・」
なんて事だけを言いに、月に何度も高速道路にのって現地に向かったのですが、出来てきたプランの店舗部分から窓は消えず、予算内には収まらず、しまいに担当者からは「それじゃぁ、店舗はご自身で建てるとして、うちは住居だけ建てましょうか」なんて事も言われたりして。「外壁はサイディングじゃダメですか」とまでも。私達夫婦はサイディングみたいな”なんちゃって”は大嫌い。しかし、それを承知しない事にはもう半年近く打ち合わせをしているのに先に進まないのかもしれないし、もう、ほとほと疲れてしまっていた。
次回の打ち合わせの際、両親と工務店に行き請け負い契約をするということが決まった頃、妻(厨房長)がインターネット上でOMの”フォルクスハウス”から”Aキット”、そして”Be-h@us”へと辿り着いた。
Be-h@usのサイトには柱や梁、1本からの価格が公開されておりグレーな雰囲気が無く、セルフビルドをも可能とするコンセプトが記されている。フォルクスハウスだって、セルフビルドも可能というような記事を読んだことがあった気がしたのに工務店では一向にそれを勧めてもらえなかった(ま、当然か)。そのフォルクスの開発者である秋山東一さんが発展させたBe-h@usというものに俄然興味が湧き、僕らはパソコンの前で、これで建てようよ!と声をあげた。
しかし、状況としては工務店との請負契約が迫っていたから、まず妻が秋山さんに現状を説明するメールを出した。すると、すぐに秋山さんから電話を頂き、その工務店がたまたま秋山さんの知り合いの工務店だった事から、相談に載って頂く事となり、私達はさっそく、翌日の午後には下北沢の事務所にお邪魔していた。
自分達の建てたい家の話をすると秋山さんは「うん、うん、それってこんな感じのもので良いんじゃないかな」といって、紙に鉛筆でデッサンしてくれた。そこには私達の理想を超える家をイメージさせてくれるものがあり、迷いの無い美しいデッサンに私達はもう服従のポーズなのでした。その後は、秋山さんの作ってくれた流れに乗って、秋山さんの設計事務所LANDShipと設計契約を結び、工務店とも施工請け負い契約、上に揚げた条件を全て叶えた上で予算も何とか3000万円代、銀行からの融資も受ける事が出来た。設計士さんに設計を頼むと高くつく、なんてことを言う工務店の人に会ったこともあるけれど、私にとっては、ちょっとぐらい騙されてもいいと思えるくらいの人間関係の工務店でなければ、設計施工は怖いと思うようになりました。信頼できる設計士さんに出会うというのもラッキーな事だと思いますが。
LANDShipでの打ち合わせで「家を作るって楽しいことなんだし、自分たちの家なんだから、そんなに悲しそうな顔しないで自分達のしたい事を言わなくっちゃ」と言われたのがとても印象的で、それまで何とか予算内に収めようと苦しんでいたのは工務店の代わりをしていたようなものだったのかもしれない、と思ったり、お金が足りなければ後で自分でゆっくり作れば良い、と思えるようになりました。緑化屋根、ソーラーウォール、自然換気装置ベンチレーター、などなど、たのしい仕掛けが一杯の家、後で自分達がセルフビルド・DIYをしやすい家、を設計して頂いたのでした。自分達のしたい事を取り上げて形にくれる設計者と出会えた事にとても感謝しています。
セルフビルド=大工仕事ではないと言う事もBe-h@usと秋山さんから学んだことだと思います。僕にとって、”Be”は”家”だけではなく考え方でもある。生活のなかにあるたくさんのBe的なものは、多くの人と共有できると楽しいと思っています。おもちゃや道具のように”Be-h@us”を通して出来るいろんな事を楽しんでいけたらと思っています。
コメント (15)
nozさま
ありがとう御座いました。とても仕事中に盗み見るボリュームではないので、帰宅後ゆっくりと拝見させて頂きます。私もBe-h@usへ行き着いたひとりとして、大いに共感できる部分があります。
Be-h@usと言う工法では無く、精神なんだ!との思いを新たにいたしました。
投稿者: go-shiyo | 2008年02月18日 10:11
日時: 2008年02月18日 10:11
もう、なんだか、Once upon a time......... という雰囲気ですね。
そんなに切羽詰まって....いたんだっけぇ、て感じですが、いろんな事がありましたね。
投稿者: aki | 2008年02月18日 11:07
日時: 2008年02月18日 11:07
go-shiyoさん、どうもです。
これからもBeで学び、Beで遊びたいと思っています。よろしくお願いしますm(_ _)m
投稿者: noz | 2008年02月18日 12:33
日時: 2008年02月18日 12:33
akiさん、どうもです。
そうなんですよね。それなので今更なぁ、、と転載を躊躇っておりました。。
厨房長が書くと、もっと切迫したエントリーになりそう(^^;だったので僕が書いたような感もありましたが.....Be-h@usとakiさんのおかげで、のんきな酒飲みビルダーに戻れたのだと思います(^^)
投稿者: noz | 2008年02月18日 12:40
日時: 2008年02月18日 12:40
nozさま
ちょっと打ち合わせに出ていて出遅れました。
うちも今度の山荘はハーフビルドでやりたいのですけど、と永田先生に相談したときに、フォルクスで建てたらと工務店を紹介してくれました。
その工務店にハーフビルドの相談をすると、どこまでやるかは知りませんが、そりゃ無理ですよといわれました。
工務店としては、何か問題があったときに責任関係がどうなるかが心配であったようです。
それと施主施工、施主提供などで利益が薄くなるのと、進行管理が面倒になるのがいやなんでしょうね。
そこんところを、かってジョン・スカリーを「そんな色水作っていて何が面白いの」と口説いたスティーブ・ジョッブズよろしく、いなしてくれるのが、われらがDON秋山・朝臣・東一先生(ミドルネーム献上しました)でせうね。
投稿者: yum | 2008年02月18日 14:45
日時: 2008年02月18日 14:45
yumさん、どうもです。
私も工務店から同じ事を言われ、同感です。
生活機能の付いたシンプルで頑丈な箱を組み立ててもらって「基本構造の保証付き、内部造作、仕上げなし」というのがハーフビルダーの多くが工務店に求める基本的なもののような気がします。
Beなら、その後の作業がし易いから嬉しい。
投稿者: noz | 2008年02月18日 21:50
日時: 2008年02月18日 21:50
nozさま
我が家の場合も、まさに「箱だけ作ってもらって、あと出来るところは自分でやります」というのが基本的な考え方であります。
ただしその箱は、オモチャではないのだから、強度・安全性・機密度・断熱性・・・・・・がきちんと担保されていなければならない。そこが実現されているというのが、beの強みだし素晴らしいところでもあると。
あとは三方一両損ではなく、設計者、工務店、施主が、三方一両得くらいなシステムになってくれば、beの地平も随分拓けるんでしょうね。
投稿者: yum | 2008年02月18日 23:49
日時: 2008年02月18日 23:49
nozさま
秋山さんのスケッチ風外観図、魅力的で誘惑的ですネ。私もBe-h@usを選択した理由は、nozさんやyumさんのご意見に集約されています。
いつ見ても素敵だなと思うのは、Be-h@usの基本スケルトンです。施工マニュアルの6m×6mの片流れなど、そのまま全体を透明なポリカボネード板で包んでしまって、生活したいと思ってしまいます。
nozさんのところは、もっとダイナミックで恐竜の寝姿か?なにかの秘密基地のようで、Be-h@usの本の中では一番目を引きました。
いつか是非ともお訪ねしたいと思っています。近くでおすすめの温泉宿をご紹介下さい。
投稿者: go-shiyo | 2008年02月19日 00:46
日時: 2008年02月19日 00:46
たぶんはじめてコメントさせていただきます。
yumさん
>それと施主施工、施主提供などで利益が薄くなるのと、
材料費に利益を上乗せせず、材料費と人件費(管理費とも含めて)をきちんと分けて見積りすれば済む話なんですが、そうでないところがまだまだ多いようですね。施主支給や施主施工がやりにくくなりますし、途中での変更にも弱い、何より不信を招く元だと思います。
自分はまだ家を建てる予定はありませんが、絶対にきちんと分けた見積りをするところに頼むつもりです。表面的に人件費は高く見えるでしょうが、それだけの仕事をきちんとやってる/やらなければならない、という意識が施主・業者双方で共有できるのではないでしょうか。
投稿者: H2 | 2008年02月19日 07:09
日時: 2008年02月19日 07:09
H2さま
はじめまして。
仰るように、今日日、インターネットで検索すれば大抵の物の値段というのは分かるので、そこに利益を上乗せすると一番不信を買う原因になりますね。
>表面的に人件費は高く見えるでしょうが、それだけの仕事をきちんとやってる/やらなければならない
我が家の場合は、ペンキ屋さんが実に素晴らしい仕事をしてくれて、これは人件費納得という感じでした。
それに反して電気屋は、石膏ボードやタイルに取り付けた、照明器具がみんなぐらぐらで、ビックリしました。しかし、こういうのは、電球が切れて取り替える時に気がつくので、引き渡しから随分たってしまうんですね。心せねば!
投稿者: yum | 2008年02月19日 08:59
日時: 2008年02月19日 08:59
nozさん、
今、振り返ると、新しい時代を切り開く一つの大きな動きでしたね。これを読まれて元気づけられれる人が多いと思います。厨房長がお書きになるともっとリアルになる・・・、厨房長のコメントを期待したいですね。長文、有難うございました。
H2さん、
数年前に、Be-hausが材料費をネットで公表したのも、すべてをオープンにして不信をなくするのが目的だったと思います。ただ、時代の先取りが少し早すぎたようでしたが、これからは受け入れしやすくなると思います。ブラックボックスでしか仕事の出来ない業者は淘汰されていくべきでは・・・。
川柳「衣食住、すべてそろった 偽装品」はベストテンに入るでしょう。
投稿者: nak | 2008年02月19日 09:13
日時: 2008年02月19日 09:13
セカンドハウスや知識のある方ならCM方式でいけますよね........たぶん
投稿者: noz | 2008年02月20日 10:57
日時: 2008年02月20日 10:57
nozさま
ごめんなさい!CM方式とは、なんのことでしょう?
投稿者: go-shiyo | 2008年02月20日 12:42
日時: 2008年02月20日 12:42
nozさま
お手数かけます。こういうことだったのですネ。勉強になります。しかし、いつまで覚えているか問題です。
http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/const/sinko/kikaku/cm/cmhead.htm
投稿者: go-shiyo | 2008年02月20日 13:58
日時: 2008年02月20日 13:58
nozさんはCMの指導者・アドバイザーになれますね、kassさんもそれを求めていらっしゃるでしょうから。
私はコマーシャルの方が得意でして・・・
投稿者: nak | 2008年02月20日 14:22
日時: 2008年02月20日 14:22