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人間、道具を捨てるとバカになる!

Nさん邸の見学会で、昼も夜も秋山さんのご発言で耳に強く残っているのは、「セルフビルドの品格」とのお言葉です。まさに今はナントカの品格ばやりで、多少満腹ぎみですけどこの言葉は妙にストレートに響きました。

特にセルフビルドと直接結びつく話題ではないのですが、道具とのカテゴリーでご容赦を!願います。

以前からこの切腹状態の開け方には、品を感じていませんでした。だれも縦型封筒の横っ腹を縦にハサミを入れる人はいないでしょう?食べ残しても始末が悪い。おそらくパイプ状の包装袋に中身を充填した後、上部を熱処理で封印していると思います。ベルトコンベアーでの大量生産品、大は米袋から小は刺身の辛子まで、ごく一般的な生産方法であって、この方法に異議を唱えるものではありまん。

だがしかし、ハサミでサクサクと切れば済む事なのです。ここから開けて下さいと書かれたモノでも、存外に開けづらく始末が悪いものも多々有ります。CDの透明ポリ包装など上手く開けられたためしはありません。このように世の中には、生産側の理屈がまかりとおっている事は多くて、そのお陰で低コストの恩恵を受けていることも事実であります。

ここで再び、だがしかし!作り手側の論理であふれた市場品を、我々セルフビルダーが道具を使ってひと手間かけることで品格のある品に変えることが出来るのです。

これを、セルフビルダーの品格と呼べるのでしょうか?

コメント (4)

yum:

go-shiyoさま

私も「作り手側の論理」には、痛い目にあいました。
go-shiyoさんも家を作るのは2回目なので、ご自身も含めて以前の失敗を繰り返さないためにも、それをこれからselfbuildする方のためにご提供いただき、「selfbuildの論理」を確立したいところであります。
また、selfbuildではプロの手法をまねるだけでなく、selfbuilderなりの手法も新しく開発したいと思います(nakさんがやった外壁塗りのような)。

ところで、この袋に使っているプラスチックは、切るのに方向性があることは分かっているのに、こういう使い方をするというのは、本当にバッキャローの為せるわざですね(湖池屋といえばポテトチップスの老舗なのに!)。昨日、公園で袋を開けたとたん、勢い余って中味をぶちまけているお母さんも目撃しました。これもよくありますね。

nak:

「セルフビルドの品格」は聞いていませんで、分かっていませんが。(記憶喪失かも)
自分の目的にこだわり、目的を達成するには、道具を活用してしまうのではないでしょうか。でもやはり経験がないことへのチャレンジですから、無駄が出たり、時間がかかってしまいます。
go-shiyoさんのように経験に基づくと、これが品格なのかと思いますので、yumさんのご提案どおり、是非皆さんを支援して頂きたいですね。

go-shiyo:

yumさま

かく言う私も、仕事では作り手側の一員でありまして、努めてユーザフレンドリーな操作感や、取説の監修に努力はしております。しかし、最終的にはコストの壁で設計者の気持ちが、目減りしていくことは、多々あります。作り手側のコスト増大の大きな要因のひとつは時間であります。ここに充分時間を割けるセルフビルダーこそプロに立ち向かえる領域だと思っています。

昨日のテレビが喋っていました。最近の子供は卵の殻を上手く割れないため、給食に卵を出すことに苦情がくるらしい。こんなことに親から苦情が出ることに、もう驚かない時代の方にビックリですけど、鍋のふちやまな板の角を道具として使うことを教えない親、知らないからやらない子供、悪循環です。
地面に落としてクルミを割るカラスや、石にぶつけて貝殻を割るラッコ!あちらの方が進化していくようでこわい?火や道具を操ることが人類の証明だった筈です。

2回目の建築計画は予算的には青息吐息ですが、モチベーション維持にはグーです。

湖池屋って、こんな字を書くのですか?知りませんでした。

go-shiyo:

nakさま

そんなに持ち上げないで下さい!皆様にアドバイス出来るような経験は、持ち合わせていないですから...失敗談なら、ご提供出来そうなのでその内にです。

セルフビルドの品格とは何だろうって考えた時に、段々と道具を使わずに済む方法へ流れて来たモノたちを、もう一度見直そうと考えた時に象徴的なモノとして、あの袋の空け方が目に浮かんだのです。なにか人間が退化していくようで...。
ですから、何に品格を感じるかは皆様それぞれに一様ではないと思っています。

上手く表現出来ずで、申し訳ありません。

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2008年04月19日 14:13に投稿されたエントリーのページです。

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