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韮崎サイコロ小屋報告6 〜問題勃発

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 前回、建方が万事順調にいったように書きましたが、実は問題が興っていました。

写真をご覧下さい。柱と床板の取り合う個所を、写したものです(柱梁の薄赤いシミのようなものは、柿渋とトノコを塗ったもの)。
大工さんが写真のように柱の根元に切り込みを入れ始めていました。2本目で気がついてすぐ中止してもらいました。

 


拡大

図もご覧いただきたいのですが、大工さんは、柱に切り込みをいれ、そこに横方向から床板を差し込む方法をとろうとした訳です。こうすることで、目立ち易い上からの隙間をなくすことができ、キレイな「納まり」ということになります。

----建築の関係者は、よく「納まり」という言葉を使う。納まるとか、納まらないとか、キレイな納まり、まずい納まり、などと。「仕上がりの様子」を指した言葉、とでもいえばいいか。

しかし反面、柱断面を欠損することになって、構造的に大きな欠点となります。105MMの柱でも両側から5MMづつ欠きこんだら、95MMになってしまいます。実際は90MM以下になっているはずです。
2階の柱であったこと、隅の柱でなくてまだ2本であったことで、そのまま進行しました。もし1階の隅柱であったら、わたしの判断能力を越えていて、うろたえるしかなかったでしょう。

構造を重視するか見た目を重視するか、大工さんたちは、見た目を当たり前に優先選択するようです。----一般の施主が見た目を重視することの反映と思えば、一概にそれを否定することもできないのですが。

ともかく、わたしはこういうことがあることを事前に予測できず、苦い経験になってしましました。

以上を振り返って、建方の順序を再検討してみました。
2階の柱を、特に隅の柱を立ててしまうと、床板は入らないので、
すると、2階梁→2階の一部柱→2階床板→2階隅柱→2階外壁パネル ということになるのではないかと考えるのですが、どんなものでしょうか。
皆様のお考えをお聞かせ下さい。
 

コメント (4)

saikoroさま

分かり易いイラストで、ご説明頂きありがとう御座います。

この件に関しては、立ち会った人間として気付くのが遅れて申し訳ない。と、思っております。
以前にBE-WORKSの設計者からも、大工さんは注意しないと柱を欠くと聞いていました。しかし、これだけの量を欠くとは思いませんでした。

Be-h@usは、躯体構造は確立されていても、周辺の納まりや配管配線方法は、現場(設計者)の考え方で変化して来るものと、当方は考えます。
特にハーフビルドの時は、施主と設計者、工務店間の温度差を無くす事が大事と実感しました。

saikoro:

そういうことで責任を感じていては、見学はできなくなりますから、気楽に考えていただきたいです。

経験がないことでは、思いがけないことがおこります。その意味で経験談を語りあえる、このホームページの意味は大きいと思います。もちろん見学も、特に工事中の見学が有益と思いました。

kazuhiko:

saikoroさん
「柱の首切り」と言います。床材が伸び縮みしたときにも対応できるようにという意図のなごりです。
賛否色々意見は昔からあります。設計者の判断だと思いますが、構造的には当たり前ですが削らない方が良いでしょう。要は柱の余力が…、と言うことです。ちょっと1Fが見えたって良いじゃないですか、おおらかに造りましょう。
昔、匠の時代の柱はもっとずっと太いのです。

柱を建ててからも床:Be-floorは張れます!と書こうと思いましたが、そこで使っている床材は幅が広い?のですね(何ミリでしたっけ?)。それが首切りの原因だったかも…。
ともかく、部材によって構法・工法は変るのです。

saikoro :

kazuhiko様
「隙間が見えてもいい、そのうちゴミでふさがる」といったのですが、大工さんは施主が言うんじゃしょうがない、という感じでした。
床は、Jパネル、1M*2Mですから、無理からぬことかも。
ところで、床を止めるのに、外周部が全部ナナメ釘うちでもいいのですか。外壁パネルより先に、床釘うちをやったほうがよくはないですか。

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2009年06月30日 06:42に投稿されたエントリーのページです。

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