ここのところ筆者本人を筆頭に、いろいろなものがいわゆるバスタブ曲線の「摩耗故障期」に入っちまったのか、修理のはなしばかりが続いてしまう。
さて、今回修理したのは、8年前に買ったケルヒャーk4.00。
車を洗う趣味はないので、もっぱらデッキや外壁の洗浄に使っていたのだが、それが3日ほど前にスイッチを入れてもポンプが働かなくなってしまったのである。
youtubeで「ケルヒャーk4 修理」で検索すると、k4以外でもほとんどの機種でスイッチの故障というのが出てくる。動画を見ると、たかがスイッチの修理なのにポンプの蓋まで取り外さないと、スイッチに到達できなくて難易度が高そうである。
おまけにマニュアルの「使用時の警告」には『修理はケルヒャージャパン本社修理センターに依頼すること、修理部品は修理後の安全上一切供給しておりません。万一個人で修理を行って発生した不具合・事故に関しては一切責任を負いません。改造禁止。』という脅し文句まで書いてある(修理を依頼すると2万円ちかくとられるらしい)。
う〜む、機種によらずほとんどがスイッチの故障というのは余り褒めたことではないので、他のメーカーに鞍替えしようかなと思ったが、そうするとケルヒャーのノズルやアタッチメントは使えない。いろいろ調べると、ボッシュの製品はケルヒャー用の変換アダプターがあって便利なことが分かった。
ということで、diy修理してダメだったらボッシュを買うことに方針決定。早速分解にとりかかった。詳しくはyoutubeにいっぱい出ているので、ここではつまづいた所を中心にレポートする。
まず、しょっぱなからケースを開けるところで、つまずいた。私のk4のケースは8本のトルクスネジで止めてあるのだが、そのうちの4本が(矢印)とても深い位置にある。
150mm長のトルクスドライバーでやっと届くのだが、穴が深くてネジあたまにドライバーの先がなかなかはまらない。
ドライバーのシャフトにテープを巻き付けてやっとネジを外すことができた。
これが表側の黄色いカバーをとったところ。
裏側のカバーを外したあと、スイッチのツマミ(矢印)を外そうとしてここでまたつまずいた。
マイナスドライバーでこじったりして、なかなか取れないツマミと格闘すること20分、ツマミをオンの位置にして力を入れて引く抜くとやっととれました。
モーター部を下にして木製クランプで固定して直立させる。赤矢印がツマミを取ったスイッチの軸。青矢印のスイッチ部を開けるには、その右横にあるポンプの蓋を外さないといけない。
これがポンプの蓋を開け。スイッチ部のカバーを外したところ。これでやっと茶色のスイッチが現れる(矢印)。
スイッチは操作ボタンの両端を交互に押す「ロッカースイッチ」と呼ばれるもの。
バネで強制的にオフの状態になっているスイッチを、スイッチのツマミを回して機械的にオンのスイッチを押すという極めて原始的な原理である。
写真を取り忘れたがスイッチを開けると、一見したところその接点は余り焼けておらず、あれまあちょっと見当違いだったかなあと思った。
それでも接点を外して裏側を見るとわずかに焼けた跡が見受けられた。また、相方の接点も同じような症状だ。240番の紙やすりで磨いて、こんなもので直ればいいなと思ってスイッチを組み立て直した。
ケースに入れ直す前に通電すると、見事ポンプは生き返った。バンザイである。
では、今度故障したらどうするか?
メーカーで供給しないスイッチをamazonで見つけた人がいるので、まずはそれを試してみる。それもだめになったら、ボッシュを買ってみようと思う。