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小林一茶卓上俳句カレンダー・・・11

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もの言えば唇寒し。

絵を描く者として、今の日本漫画の基礎を築いてくれた先人に対して、批判めいたことを言うのはいけませんでした。

 少なくとも今の私を形作るのは、「おれは猿飛だ」「スーパー太平記」の手塚治虫(現在手にできる手塚作品は理由は分かりませんが、ある時期過去の作品群を皆トレースして描き直してしまった絵で、昭和20〜30年当時の絵とは別物です)、「少年西遊記」「猿飛佐助」「地雷也」の杉浦茂、「背番号ゼロ」「スポーツマン金太郎」の寺田ヒロオの子供漫画から大人漫画へ、「かっぱ川太郎」「かっぱ天国」の清水崑、「こんにゃく物語」の馬場のぼる、そして画学生時代に夢中になったロナルド・サールまでがアルバイト生活の独身時代。結婚して家庭を築いてから、ジャン・ジャック・サンペ、そしてジャン・ミッシェル・フォロンに、イラストへも目が向いていき、それぞれが血肉となって今があります。

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そのロナルド・サール作品集「正方形の卵」の1ページ、この左の一枚が、ブラック・ユーモアの最高傑作の一つと私は思っています。

サールは画学生時代に第二次世界大戦で出征し、シンガポールで日本軍の捕虜となり、数々の日本軍の残虐行為を体験した、それも天才でなければブラック・ユーモアは誰に作れても、超一級の芸術作品に消化できないのかも知れません。

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2012年09月10日 18:35に投稿されたエントリーのページです。

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